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2022.04.08 法人向け

退職を決意した人が出すサインとは?離職を防ぐために上司がとるべき行動

2024年3月31日 更新

終身雇用制度が当たり前でない時代となった今、転職は珍しくない時代になってきました。しかし企業発展のために人材の引き留めが企業の課題です。

退職する人が出すサインを見極めて最初のうちに対処をすることが重要です。この記事では退職する人が出すサインやそれを防ぐために社長・上司がとるべき行動などを次のようにまとめました。

  • 仕事を辞める人(辞めそうな人)の出すサイン5選
  • 社長・上司が取るべき行動(フォロー)とは?
  • 優秀な人材を引き留める、辞めさせない方法

ぜひ参考にしてください。

仕事を辞める人(辞めそうな人)の出すサイン6選

退職を決意する人の多くは日頃の不満が積み重なり限界に達した時に退職を決意します。

また有能な社員は退職を匂わす行動をあまり見せることはありません。しかし、何かしらのサインは少なからず出しているものです。 そのサインをきちんとキャッチしなければなりません。

ここでは、退職する可能性が特に高い人が出すサイン5選を解説しますので参考にして下さい。

頻繁に私用電話で離席するようになった

退職する意思を固め、すでに転職エージェントをはじめ転職希望の企業と連絡している可能性があります。

勤務時間中は、私用電話は禁止されている会社が多いはずです。しかし、面接合否や最終選考の連絡などは一刻も早く知りたいと思ため、私用電話をしていることが考えられます。

営業職であれば取引先から携帯に連絡が入ることも考えられますが、仕事に関するものであれば自席で対応します。

  • 携帯電話を常に確認している
  • 電話が鳴るとすぐに席を離れひっそりと話をしている
  • 席を離れる時は必ず携帯電話を持ち歩く

このように今までになかった行動が目につくようになったら退職のサインと考えるべきです。

私自身も転職エージェントを介して転職活動を行っていたことがあります。選考結果はもちろんですが、新しい求人の情報も電話だけでなくメール等でやりとりしますので頻繁に携帯電話をチェックしていました。優先順位が現職での業務ではなく、転職情報や転職エージェントからの連絡になりますので気もそぞろになってしまいます。

自主的に引き継ぎ資料を作成している

円満退職を進めるために、後任への引継ぎ業務は義務です。

しかし、在籍中に転職活動することは想像以上にハードです。そして、転職が決まってから引継ぎ業務を開始しても最終的には間に合わずトラブルに発展するケースも考えられます。

そのため、退職を決意した人によく見られるサインとして「退職日を設定しそこから逆算して自分の仕事を他の社員と共有し始める」ことがあげられます。

一見、業務の共有を図り後輩指導と称して担当する仕事の説明をしたり、資料を渡したりしますが、実際はすでに引継ぎをスタートしています。

指示していないにもかかわらず担当業務のマニュアルを作成している場面を目撃した場合は、退職を切り出される日は近い可能性があります。

新しい業務に消極的

退職を考えている人は現在担当している業務など最低限にとどめ、新しい業務を引受けたくないと考えています。近い将来の退職を考えているため新しい仕事はしても意味がないと考える傾向にあります。

例えば、今までは新規プロジェクトにも熱心に取組んでいた部下が新規プロジェクトの話をしてもそれとなく誤魔化して断った場合は、現在の職場でこの先働く意思がないという可能性があります。

そのためにも、現在行っている業務をスムーズに引継ぎを終わらせ、退職の影響を最小限にしたいと考えています。

考課・評価を気にしなくなった

当たり前の話ですが、退職を考えている人は辞める会社の考課に関心を示さなくなります。

私は過去に証券会社で働いていました。自慢するわけではありませんが、成績優秀者として毎期ごとに表彰されていました。

当時は、かじりつくように仕事に取り組み、支店の稼ぎ頭として毎月ノルマ達成(証券会社のノルマは涙が出るほど厳しい)し、サービス残業や休日出勤があっても文句は言わないという・・・ある意味では模範社員だったと思います。

退職を決める前は業務中はもちろん、帰宅後も休みの日も仕事のことしか考えていませんでした。そんな私でも退職を決意してからというもの、ノルマへの執着は一切なくなりました。さらに頭の中は次の仕事、次の職場、引っ越しの段取り、などで頭がいっぱいです。

このように、辞める会社での具体的な目標や課題を立てる必要がないため、退職・転職を決意した人は辞める会社での評価に関心を持たなくなります。

以前は向上心もあり、自ら立てた目標に向かい日々仕事をこなして成果をあげていた社員が、簡単な目標を掲げたり、足早に面談を切り上げようとした時は、退職を考えているサインと判断できるでしょう。

残業や休日出勤を嫌がるようになった

会社を辞める決断をした人の意識は既に次の会社へ向いています。そのため辞める予定の会社では最低限の勤務時間に収めたいと考えます。

これまで残業や休日出勤に抵抗がなかった社員が急に嫌がるようになれば、退職のサインである可能性があります。

上司や周囲への態度が変わった

直属の上司からの評価や評判を気にする必要が無くなるため、上司への態度が変化する事も辞める人のサインです。

これまで従順だった部下が下記のような態度を取るようになると危険信号です。

  • 上司に反抗的な態度を取る
  • 業務命令を無視する
  • 上司を軽んじる態度を取る

また同僚や先輩に対しても、非協力的な行動が多くなることも辞める人の兆候として挙げられます。

普段とは違う行動が目立つようになれば要注意です。

会社への貢献度が高い社員が辞めてしまう事による影響は甚大です。次の記事も参考にしてください。
【被害甚大】エース社員が辞める理由と対策について解説

社長・上司が取るべき行動(フォロー)とは?

このようなサインを見てしまった場合、社長や上司はどうするべきでしょうか?
結論としては、社長や上司が取れる行動は大きく分けて2つしかありません。

  • 話を聞く
  • 処遇改善する

この2点です。

話をしっかり聞く 社員の仕事観を聞く

  • 従業員が仕事に不満を感じているかもしれない
  • 従業員が退職を考えているかもしれない

経営者や管理職が上記のように感じた場合、まずは社員の話を直接聞くことから始めるといいでしょう。

「当たり前すぎるんだけど・・・」と思われるかもしれません。

しかし、これが最大のポイントです。
多くの場合、社長と社員、管理職と部下の間で十分なコミュニケーションが取れていないために不満や不安の蓄積が起きます。

社員に話をきくときの注意するポイントは「仕事が嫌になった?」、「もしかして転職活動している?」など、ストレートに聞いたりしてはいけません。

というか、ストレートに聞いたところで本音で答える従業員はいません。

仮に従業員がうっかり「転職を考えている」などと上司や経営者に言ってしまえば、その従業員は、突然左遷されたり、給料やボーナスを引き下げられたりする可能性があるからです。

まずは「最近、疲れているようだけど大丈夫?」「いつもと様子が違うけど何かあった?」というように、相手の立場に寄り添って話を聞くことに徹しましょう。

会社にとって辞めてしまうと困る社員であれば、経営者や管理職は解決策を共に考えて、納得いくまで話し合うことが重要です。

退職のサインを見せている社員は「この会社で働いていると、自分はダメになってしまう」と将来について悲観的になっている可能性が大いに考えられます。この不安を取り除いてあげることが重要です。

  • 将来、どのようなキャリアを築いていきたいのか
  • そのために今、何をする必要があるのか

このように社長や上司は部下と一緒に考えてあげる必要があります。

本人の意思や希望を尊重した上で、自社ではどのようなキャリアアップができるのか、いくつかの選択肢を提示してあげると、社員は未来のキャリアをイメージしやすくなるのです。

配置転換や処遇改善をする

辞めそうなサインを出している社員の不満の原因は待遇面である場合があります。
例えば次のとおりです。

  • 残業が多いのが嫌だ
  • 休みが少ないのが嫌だ
  • 給料・ボーナスが少ない
  • 今の業務がつまらない

仮に、これらを改善する場合・・・・、残業を減らし、休みを増やし、給料も上げて、希望の職域に配置転換するわけですが・・・経営者にとっては簡単な話ではありません。

待遇改善は従業員にとっては、多数のメリットがありますが、
会社にとってはデメリットにもなります。

  • 一部の社員の残業を減らせば他の社員にしわ寄せがいく
  • 給料・ボーナスを引き上げると人件費が増加する
  • 一部の社員を特別扱いしてしまうことで社員間で不公平感が出る
  • 辞めそうな社員だけでなく他の社員も不平・不満を多く口にするようになる

そのため、会社として譲歩できないラインを明確にする必要があります。
待遇面については入社前や面接時に、脚色せずに「あるがままの自社の待遇」を伝えることが1番大切です。

会社のコストを増やさずに社員の処遇改善する方法については次の記事を参考にして下さい。
企業型DC(法人向けiDeCo)という、中小企業の退職金制度を後押しする国の制度です。
【網羅】企業型確定拠出年金制度(企業型DC)の解説

優秀な人材を辞めさせない方法

社員を定着させるためには、どのような方法がよいのでしょうか。辞めさせない3つの方法をご紹介します。

シンプルだけど欠かしてはいけない事

優秀な人材を辞めさせない方法として大前提かつ最も大切であり、決して疎かにしてはいけないことが1つあります。

「待遇面で報いる」、これに尽きます。

要は給料やボーナスを増やすということです。

あれこれ奇策を考えるより、出来る社員には「待遇面で報いる」という事が何より大切です。会社が、給与や賞与面で社員に報いなければ、何をやっても優秀な人材は会社を去るでしょう。

私自身、トップセールスの会社員であったときは給料やボーナスはどんどん増えていきましたし、役職や職級なども勝手にあがっていきました。好成績を上げているのに評価されないならば、私はすぐに他の会社に転職していたと思います。
給与以外の不満として「もうちょっと休みは欲しい・・・」という気持ちはありましたが、「高給なんだから休みが少ないのは仕方ない、我慢するよいくらでも。」と折り合いをつけていました。

「金払い(給料)が良ければ多少の無茶、無理難題なんて気にしない。」というのが労働者側の本音です。

待遇面を改善せずに、飲み会や会社内イベント(休日BBQ、社員旅行、サークル活動など)で社員の不満を発散させようという試みは徒労に終わることが多いですので注意してください。

会社の経営方針について本音で話し、意見を拾う

困ったことに優秀な社員の中には給料やボーナスを増やし、役職を与えても、満足せず辞めてしまうことがあります。

優秀な社員を辞めさせないためには「お金以外の要素」が必要です。

それは何かというと、「重役(社長・役員)が優秀な社員に目をかけてやり、重役自ら社員と膝詰めで経営観を語る」ということです。

自尊心が高く、やる気に満ち溢れ、勝手に成果を刈り取ってくる彼らを会社に繋ぎ止めるには「お金+仕事への充足感」が必要であり、それは「社長との語り合い」が欠かせないということです。

それでは、社長は優秀な社員に何を話せばいいのでしょうか?

会社の方向性や将来を伝える、ときには社員からの意見を拾い上げていく姿勢を見せると効果的です。

もちろん会社の経営方針を決めるのは社長の役目です。
人が去るのも、根付くのも、経営陣や管理職が社員と真剣に向き合うかどうかで決まります。

上辺だけの綺麗事を伝えようものなら、社員はすぐに「あぁ、社長は上っ面で話してるな。本音じゃない」と看破され信用してくれません。

少しぐらい言葉が乱暴でも社長の本音で語ることが大切です。

土建屋の社長の話

私の知人に中部地方の建設会社を経営しているA社長は、次のようなことで悩んでいました。

  • 社員のやる気がない
  • 社員からどうも信用されていない
  • 社長としての求心力が足りていないんじゃないか
  • 何をやっても絶妙に歯車が噛み合っていない

会社の業績はぼちぼちだったようですが、A社長は全然満足していません。もっと売上を増やせるはずだ!と考えていました。

目下の懸念事項は社員の定着率やモチベーションが悪いことです。色々試してはみるものの、解決には至りません。A社長は朝礼や会議などでは、いわゆる「上辺のはなし」、要は綺麗事を語っていました。

そこで、あえて開き直って、本音で社員と話し合うことにしてみたそうです。

「俺はもっと稼ぎたいんだ。もっと良い車に乗りたいんだ。3000万円はするポルシェかマセラッティが欲しいんだ。むしろ両方欲しいんだよ。だからお前らも頑張れ、ちゃんと報いるから。」

このように、ストレートに社長の考えを本音で話したところ、うまく会社が回りはじました。

社員は社長が何を考えて、求めていているのか、本音が知りたいのです。社員にとって、「成果を出せば今よりもっとお金を貰える」ならば、願ってもないことです。

少しくらい乱暴な言葉でも「経営者が本音で話す」というプロセスは社員からの信頼を勝ち取る上でとても大切です。

裁量権を与える

優秀な人間であればあるほど裁量権を与えることを検討しましょう。裁量権があることで自分は会社から必要されていると考えるため、モチベーションアップにつながります 。

特に自主的に行動できる社員であれば、管理職に配置したり、プロジェクトリーダーなどに指名していきます。上司は口出しを最小限にして、フォローに徹底することが大切です。

また、社員が新たな挑戦ができる環境を与えるのも方法の1つです。
やってみたい仕事や目指している将来像などから、その社員のキャリアプランに合わせた環境を作ることにより、意識を持ち仕事に取り組めるようになります。

採用段階で本音で話してミスマッチを避ける

中小企業では頻繁に人材を取っ替え引っ替えできるようなブランド力もないし、資金もありません。ですから入り口でしっかり仕分けすることが一番大切です。

  • 会社の方向性(成長戦略を取るのか、安定戦略なのか)
  • 給与面
  • 休み
  • 昇給の基準
  • 歩合給の有無
  • 昇進の基準

これらについて入社前と入社後のギャップが大きければ大きいほど、人は辞めやすくなります。

「聞いていた話と違うな・・・」と社員が感じる事を出来るだけ少なくすれば良いでしょう。

人が辞めない環境作りについては次の記事で詳細をまとめています。ぜひ参考にしてください。
人材定着率を向上させる方法 6選 分かりやすく解説

一番大事なのは社員と向き合う姿勢と心があるのか

組織はどこまでいっても人です。私はそう思います。大企業でさえ、社長や事業のリーダーが変われば良くも悪くも社内の空気が一変するし、社員のモチベーションも大幅に変わります。

また、人が会社を辞める理由は、自分の将来図が描けないからです。社員の漠然とした不安を払拭するには日頃からのコミュニケーションが欠かせません。

この記事では辞めてしまいそうな社員への対処法をまとめました。人材に悩む経営者や管理職の方はぜひ参考にしてください。

執筆者
杉山綜合財務管理 釜利谷不動産
代表 杉山広

当社、杉山綜合財務管理株式会社について(導入に迷われたらご相談ください)

当社はSBIベネフィットシステムズと業務提携し企業型DC「SBIみらい年金プラン」の導入および保守をしています。導入前から導入後まで徹底してサポートを行います。

中小企業の退職金づくり、退職金制度としておすすめの企業型DC

ご相談から導入までの流れ

企業型確定拠出年金についてご相談があれば、一般的には下記のような流れになります。

  1. 問い合わせ
  2. 現状の課題、解決したい問題のヒアリング
  3. 企業型DCの設計案、提示
  4. 設計案の調整
  5. 導入
  6. 導入後の保守および継続投資教育(年1~2回)
    ※他、各種事務手続きは随時受けつけていますので導入企業の手数を増やしません。

◆打ち合わせは電話や面談、ビデオ会議(Zoom等)、メールなどを利用して行います。

◆その他、ご不明な点などがあれば、まずはお問い合わせいただければ幸いです

 

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