私たちの生活になくてはならない存在になったIT技術。
日常生活における買い物や友人との連絡にもWebスキルは必要です。今まで避けて生きてきたけど、頑張って憶えなければ!と一念発起で勉強している人も少なくないでしょう。
ましてや、これから社会に出る学生たちやすでに社会人として働いている人たちにとっては、そんなIT業界の未来は気になる存在ではないでしょうか?
今回の記事ではIT社会の現状とこれからについて、そしてIT業界が抱える課題とその解決策について解説していきます。今IT業界にいる人も、IT業界に入ろうか迷っている人にも役に立つ内容になっています。
目次
IT・WEB業界の現状と見通しについて
出典元:総務省 令和3年度版情報通信白書
上記の表から分かるようにIT業界の生産額はITバブル崩壊や2008~2009年のリーマンショックを乗り越えて、その後右肩あがりで成長しています。
「情報通信関連製造業」や「情報通信関連サービス業」など一部減少傾向にある分野もありますが、
そのマイナス分をカバーするほどに「情報サービス」や「インターネット不随サービス業」などが急成長しています。
背景にはスマホの普及によって拡大したSNSやオンラインゲームが大きく影響しているようです。
全体的に成長しているIT・WEB業界ですが、
内訳を見てみると衰退している分野と成長の可能性を秘めている分野があることが分かります。
IT業界はすべて安泰というわけではなく、
ITの中でもこれから伸びる分野でどう戦うか?がキーポイントというわけです。
IoTやICTとの違いは?
これからのIT産業を見ていく前に簡単にキーワードについておさらいしておきましょう。
「IT」というワードは「Internet Technology」の略で、情報通信技術の総称を指します。
では、最近主流になってきた「IoT」と「ICT」の違いについてはご存じでしょうか?
簡単に説明すると「IoT」は「Internet of Things」の略で、モノとインターネットをつなぐシステムのことを指します。
他方、「ICT」は「Internet Communication Technology」の略で情報伝達技術のことを意味します。
IoTは医療の現場やスマート家電、カーナビのほか、農業などの一次産業への活用も始まっています。
そしてICTは現在ではITに置き換わって使用されているワードです。
ITが進んだ現代社会ではコンピューターから情報を得るだけではなく、
その情報を共有することが必要となっています。
日本ではまだまだITの方が馴染み深いですが、国際的にはICTが主流です。
日常生活でもビジネスの場でも重要な役割を担うIT
すでにご紹介したスマート家電やカーナビゲーションシステムのほかにも、
ペットのお留守番カメラやサブスクリプションサービスなどにIT技術は活用されています。
さらにテレワークやオンライン授業などもIT技術を利用したものです。
これらにとどまらず、ITは様々なところに取り入れられています。
◆百貨店やディズニーランドでは対面販売×ECサイトの相乗効果活用
三越伊勢丹では販売員と顧客がzoomでつながり、顧客は店頭で接客を受けているかのような感覚で買い物をすることができるサービスを始めました。
チャットで気軽に相談をすることもできます。
参考:チャット?ビデオで接客?三越伊勢丹のオンライン接客サービスを徹底比較! ~伊勢丹新宿店 レディースショップ~ | レディース | 三越伊勢丹オンラインストア【公式】
東京ディズニーランドはアプリでお土産を購入できるというシステムを導入しています。
入場しなくても購入できるものと、パークチケットがないと購入できない入場者限定のお土産があり、パークに遊びに行っても手ぶらで帰れる楽チンさが好評です。
参考:東京ディズニーリゾート ショッピング|【公式】東京ディズニーリゾート・アプリ|東京ディズニーリゾート
◆X‐Tech(クロステック)を活用した一次産業の活性化
過重労働のイメージがあり人手不足が問題になっている、一次産業においてもITの技術が導入され始めました。
とくに発展が目覚ましいのが「農業」です。
ITを活用した農業はスマート農業と言われ、農作物の育成状況や天候をデータ化してAIが肥料や水などの散布を行います。
自動収穫ロボットで刈り取りまで行うため、人はロボット管理のみを行うだけで良いというものです。
◆AR・VRがより密接になる未来
ARは「Augmented Reality」の略で拡張現実を指します。
現実社会で撮った写真や画像にデジタルな映像を入れるなど加工を施したもので、ポケモンGOがまさにそのARを活用した事例です。
他方、VRは「Virtual Reality」の略で仮想現実のことを指します。ゴーグルのようなものを装着し、コンピューターで作り出された仮想空間にいるかのような状況を作り出します。
ARはECサイトなどで活用が進んでおり、服や靴を購入する際にARで試着したり、家具を自分の部屋にARで配置してみたりといった方法で取り入れられています。
一方でVRの活用方法としてゲームが一般的ですが、ほかにも医療現場の難解な手術のシミュレーションや練習、新築分譲物件のバーチャル住まい体験などがあります。
ほかにも危険やリスクを伴う体験がARを通してできるなど、これからの発展が望ましい分野です。
IT・WEB業界の課題は「これからのIT業界で活躍できる人材の確保」
そんな益々の発展が見込めるIT業界ですが、一番の課題はなんといっても人材です。
どのような人材がこれからのIT社会やIT企業を支えていけるのでしょうか?
ここでは大きく2つに絞ってご紹介します。
これから発展していくITジャンルの技術を持った人材
冒頭に触れたように、これから先細りしていくIT分野ではなく、「情報サービス」や「インターネット不随サービス業」の成長が進むIT分野を得意とする人材が求められます。
技術だけでなく、ヒューマンスキルや変化に対応できる人材
今まではエンジニアというとパソコンに向かってプログラミングを行い、
そのプログラミングスキルで判断されることが多かったのではないでしょうか。
しかし、これからは多くのプログラマーを纏めたり、教育したりするマネジメント力や、急速に変化し続ける業界の流れについていける臨機応変さや柔軟さが求められます。
IT・WEB業界の課題を解決する方法
上記のようなスキルを備えた人材を確保することは容易ではありません。
どのIT企業も優秀なエンジニアや自社の発展をサポートしてくれるIT人材を狙っているからです。
これから発展していくIT技術を持つエンジニアを育てていく
これからのIT業界を生き残っていくために、伸びる分野へシフトチェンジしていこうと考えるIT企業も少なくないはずです。その際にその部門に強い人材をヘッドハンティングしたり、新入社員をいれたりするのではなく、外部講師などを招き社内研修や教育を実施する方法もあります。
ヘッドハンティングや新入社員として入ってきた社員には、社内方針やシステムなど一から教えなくてはなりません。しかし既存社員であれば、プログラミングスキルのアップデートや新プログラムの共有で解決します。求人にも多額の費用とそれに携わる人事も必要になり、企業にとっても大きな負担です。
今頑張ってくれている社員を成長させるという意味でも、社内でエンジニアやこれからのITに携わっていける営業職などを育てることを検討してみてはいかがでしょうか?
「IT業界=ブラック企業」のイメージを払拭する
IT・WEB業界はブラックだ!というイメージが強く持たれています。
だからこそ、IT業界だけどホワイト企業だとしっかり証明できれば良い人材も集まりやすくなります。
私の知人も「ブラックを承知の上で入社した」と言っていました。
システムのトラブルにより急な呼び出しがあったり、納期に間に合わすため残業が頻発したりというのは珍しくないようで、厚生労働省もそのようなIT業界の過重労働を問題視しています。
多様性な生き方を求める現代社会ではプライベートの時間が保証されているかどうかは、就職先を選ぶうえで重要ポイントのひとつです。働き方改革はIT業界にも求められています。
まとめ
発展が目覚ましいIT・WEB業界ですが、ほかの業界と同じく人材確保が課題となっています。
これから益々成長していく業界において、変化に強くコミュニケーション能力などヒューマンスキルとこれからさらに発展を見込めるITやWebスキルをもった人材が必要です。
IT業界でも、福利厚生の充実や働き方改革に則った業務の見直しをすることが大きな課題だと言えます。
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