やる気が無い社員の存在に悩まされている会社・管理職は多いことでしょう。
部下や同僚など、関係性は様々でも
きちんと仕事をしている立場からすると厄介な社員であることは間違いありません。
企業にとっても働き方改革の一環で多様な働き方や生産性を求めていく上で、
やる気が無い社員は放置すべきではないでしょう。
今回の記事ではやる気が無い社員が周りに及ぼす悪影響を明確にし、どのように対処していくべきかを解説していきます。
モチベーションが低い社員が与える悪影響とは?
社員全体のモチベーション低下に繋がる
仕事をしていない社員と同じ給料だったり、仕事を効率よく済ませたことでサボっている社員の仕事を振られたりすることは、やる気がある社員のモチベーション低下に繋がります。
ましてや、その社員が自分より高い給料やボーナスなどを貰っている場合、口に出さずとも大きな不満へとつながっているはずです。
そのような状況になれば、「やるだけ無駄だ」とか「真面目にやっても報われない」というように、やる気があった社員のモチベーションは低下していってしまいます。
離職率が上がる 転職する理由ランキング
◆若手社員(2 0 ~ 2 4 歳) 転職したいと思う理由(複数回答)
1.賃金の条件が良い会社にかわりたい 53.3%
2.自分に合った仕事をしたい 48.3%
3.労働時間・休日・休暇の条件が良い会社にかわりたい 43.4%
◆若手社員(2 5 ~ 2 9 歳) 転職したいと思う理由(複数回答)
1.賃金の条件が良い会社にかわりたい 58.6%
2.自分に合った仕事をしたい 43.5%
3.労働時間・休日・休暇の条件が良い会社にかわりたい 42.1%
中堅社員が転職する理由ランキング
◆中堅社員(3 0 ~ 3 4 歳)転職したいと思う理由(複数回答)
1.賃金の条件が良い会社にかわりたい 50.0%
2.自分の能力を活かせる会社にかわりたい 41.8%
3.将来性のある会社にかわりたい 40.5%
4.労働時間・休日・休暇の条件が良い会社にかわりたい 38.4%
◆【参考】中堅社員(3 5 ~ 3 9 歳) 退職理由
会社の将来性に不安 12.8%
労働時間・休日・休暇の条件が良くなかった 10.0%
給料などの収入が少なかった 9.7%
「賃金の条件がよい会社にかわりたい」が 56.4%
「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」46.1%
仕事能力が中程度の社員であれば、モチベーション低下で留まるかもしれません。
しかし能力や向上心が高い社員であれば、転職の意識が高まります。前述の厚生労働省の調査によると転職理由のTOPは人間関係の悪化・悩み、次に待遇面となっています。
会社の業績に悪影響を及ぼす
ここまで説明したように、やる気が無い社員がいることの悪影響は、今まで真面目に働いていた社員のモチベーション低下や出来る社員の離職に繋がります。
さらにそのことから容易に予想できるのは、会社の業績にも悪影響を及ぼすということです。
真面目にやっていれば取れた新規契約を逃したり、先延ばしにしたり、さらに優秀な社員によって育つ後輩社員もいなくなる可能性も出てきます。
優秀な社員によって繋がっていたクライアントも逃してしまうかもしれません。
やる気が無い社員が生まれる原因 TOP3
そもそもなぜ「やる気が無い社員」が生まれるのでしょうか?
その社員は最初から「やる気が無い社員」だったのでしょうか?
あからさまにダメな社員という刻印を押す前に、なぜそのような社員が生まれたのかを解明する必要があります。
正当な評価をされていない不満
きっと「やる気が無い社員」も最初はやる気があったはずです。
頑張って結果を出したのに「認められていない」「褒めてくれない」「見てくれていない」、そんな不満が出てきたのではないでしょうか?
もしくは彼(彼女)自身もかつていた「やる気が無い社員」による被害者かもしれません。
私がそのように思うのは、前職でそのような人を実際に何人も見てきたからです。
自分がやりたい仕事ではない
組織で働く以上、やりたい仕事だけをやっていけるわけではありません。とはいえ、やはりやりたい仕事があるのにできない、やらせてもらえない現実からは悔しさや不満が生まれます。
その悔しさをバネに頑張れる社員もいますが、不満だけが大きくなり今すべき仕事の責任や義務を果たさない人もいるのです。
そもそも仕事が好きでない
このタイプの人間はかなり厄介ですが、仕事の面白さややりがいを一度でも感じることが出来れば、人が変わったように楽しく仕事をできるようになることもあります。
好きや得意を活かしてあげること、見つけてあげることも大切です。
やる気の無い社員の対処法 4選
面談をしてやる気の無い社員の想いや考えを聞き出す
やる気の無い社員が今なにを考えているのかを知ることは、改善するうえで最初にすべきことになります。
やる気があることに理由があるように、やる気が無いことにも必ず理由があります。大抵は前項で説明した3つのことのどれかが理由として絡んでいることが多いです。
面談時には、
- 不満はないか?
- これから仕事を通してやりたいことはあるか?
- 仕事は好きか?好きでないなら、普段好きなことはなにかあるか?
などを質問してみるとよいでしょう。
ただ、③はプライベートに関わるのでハラスメント面からも慎重に進めましょう。聞ける関係性であれば、聞いてみることをお勧めします。
働く環境を定期的に変えるなど変化を与える
やる気が無い社員はサボりやすい環境に置かれていることが多いです。
そしてグループではなく個で行う仕事ばかりだと、計画通りに進まないなどトラブルが起きたときにモチベーションの低下が起こります。
可能ならばシステム変更をしたり、業務の進め方を見直したりしてグループワークを取り入れてみましょう。
グループワークにしておくと、担当者の急病時などにも仕事の引継ぎがスムーズに進むという他のメリットもあります。
勉強でひとつ躓くと落ちこぼれていくことがあるように、仕事も躓いたときに誰かがサポートしてあげることで乗り越えることができます。結果、やる気が無い社員を生み出す予防にもなります。
さらにコロナで進んだテレワークは、やる気の無い社員が仕事に対する姿勢を改めざるを得ない状況になったことも証明されています。
今まで部下や周りの同僚に自分の仕事を振り、まるで自分も仕事をしているかのようにうまくサボっていた社員がそれをできなくなったわけです。つまり現在まだテレワークを取り入れてないならば、テレワークを導入することで、やる気の無い社員が仕事をしないといけない環境へ追いやることができます。
終身雇用ではない時代であることを認識させ、危機感を持たせる
現在の雇用契約ではよほどの損害を会社に与えない限り、一度雇った従業員をクビにすることは難しいです。
しかし、目まぐるしく変わる社会情勢の中、会社自体の存続が未来永劫つづく保証はありません。会社がやる気の無い社員をクビにしなくとも、勤める会社がなくなることや合併によって人員整理されることも起こりえます。
社内で結果を残しスキルを高めた社員ならば、勤めている会社が倒産しても行先はあるでしょう。しかしやる気もなく、スキルも経験も積んでこなかった社員は行き場を失ってしまいます。
そのことを伝え、危機感を持たせてみてはいかがでしょうか。
やる気が無い社員予備軍を見つけて、早めに対処しておく
まだやる気が残っているうちに、やる気が無い社員になりそうな兆候を見抜くことも大切です。
たとえば、以前より愚痴が多くなったり、ネガティブな発言が多くなったりとやる気やモチベーションが落ちていっているサインが必ずあります。
たった15分でも良いので、最低月に1回の面談やミーティングなどオフラインでの接触を持ちましょう。
オフラインを推奨する理由は、手の動きや目線などから読み取れる本音も感じることが出来るからです。
可能な限り、オフラインでコミュニケーションを取っていきましょう!
無気力社員への対応・対策 まとめ
少子高齢化社会によって働き手の数は減少しています。優秀な人材となれば、なおさらです。
やる気が無い社員を放置することはそんな貴重な人材の流出やモチベーション低下、強いては企業の生産性低下へと悪影響を及ぼします。
やる気が無い社員になってしまった理由や原因を突き止め、早めに対処していくことが非常に重要です。
放置したり、見て見ぬふりをしたりすることは止めましょう。
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