一生一社の時代は終わりました。今では数年で転職を繰り返し、キャリアアップや年収アップを目指す働き方が当たり前になってきています。
「転職や年収アップのために、社外で人脈を広げておくべきだ!」
そのような意見が多く飛び交い、社外活動を積極的にする人が増えましたが、果たして外へ向けた動きばかりで良いのでしょうか?私はその考えに少し疑問を感じます。
今回の記事では、社外人脈を形成するために、まずは社内人脈を広げるべき重要性についてお伝えしていきます。
社内で出世を望む人はもちろんのこと、将来の転職や独立を見据えて社外人脈の形成を考えている人にもきっと役立つ内容ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
社内人脈がなぜ必要か
社内で仕事を作るため
端的にいうならば、社内ニートにならないためです。新入社員のうちは経験やスキルを要しない単純な仕事を任されがちです。単純な仕事は徐々にITに置き換わり、事務作業やフォーマットがあればできる仕事はITに置き換えが進んでいます。つまりスキルや経験を要しない仕事は減少しているわけです。
極端な話ですが、ひとつしか仕事がないとして、普段からコミュニケーションのある部下とそうでない部下がいたとします。もしあなたが上司なら、能力差がない2人のどちらにその仕事を託しますか?
業務を円滑に進めるため
逆に仕事量が多い場合を仮定しましょう。仕事量が多い状況で仕事をこなしていく場合、社内人脈はさらに重要性を増します。
とくに他部署を絡めた仕事を担当しているとき、人脈をもっているか否かで仕事が進むスピードが変わってきます。進捗確認や連携をする際に相手の状況が分からないために確認などがしづらく、スムーズに業務が進まなかった経験がありませんか?しかし普段から他部署も含め、関わりをもっていると雑談のついでに進捗を軽く確認できます。
私の経験ですが、当時私は支店の代表として会議に出席していたので、他支店の人と人脈がありました。その社内他支店の人脈があったから、企画や緊急を要する業務を円滑に進めることができたと記憶しています。
業務を円滑に進めるために部署の垣根を越えて、普段から小まめにコミュニケーションを取っておきましょう。
豊富な情報を得られる
同支社、同部署、同世代の人としか交流がないと入ってくる情報量はごく限られたものになってしまいます。
一方、世代が上の人や全く違う仕事を担当している他部署の人とつながると、まだ自分は経験していないことや知らない世界の情報を知ることができます。
それらはまだ社会経験や人生経験が浅い人にとっては、人生や仕事の選択肢を広げるきっかけにもなるはずです。
社内人脈は転職や独立にも有効
あなたが明確な理由と意思をもって転職や独立を伝えたとき、理解ある上司や先輩ならば自分の豊富な人脈を使いサポートしてくれることでしょう。
転職や独立を考えている人こそ、将来を見据えて積極的に社内の人脈を広げることを推奨します。
出世したいなら社内人脈を育てるべき理由
プロジェクトへの参加や担当業務で実績を増やす
出世をするにはそれまでの実績が重要になってきます。プロジェクトへ参加や様々な業務を担当し、少しずつ実績を積み上げていくことが大切です。
プロジェクトのメンバーへ選んでもらったり、業務を任せてもらったりするには、あなたの存在を知られていないと始まりません。さらに普段から交流があれば、雑談のなかでプロジェクトの企画を思いつくこともあるかもしれません。
出世のためには、実績作りが必須です。その実績作りを作るために普段から社内の交流を積極的に行い、そして新プロジェクトが立ち上がったときに抜擢してもらえるようにしておくのです。
希望部署への異動のチャンスを得られる
実績を残せば、自分の希望する部署への異動が叶う可能性も高くなります。
新入社員など実績のないうちは発言力などほぼないに等しいでしょう。しかし上記のようにプロジェクトや業務担当をし、実績を残せば発言力も強くなります。さらにプロジェクトや業務を通して関わった人達に自分が異動したい部署やそこで何をしたいかを伝えることが可能です。夢や希望を叶えるにはまずは人へ伝えること。社内人脈がたくさんあると、たくさんの人へあなたの想いを伝えることができ、それは希望部署への異動チャンスにもなります。
社内人脈の作り方
ポイントは世代や部署、支社を越えて幅広くつながることです。
社内のイベントや企画の担当をする
社内人脈を作りたいなら、イベントや企画の担当をしましょう。
イベントや企画を進めるには、部署や上司、先輩、後輩など様々な人と関わらなくてはなりません。その分給料が増えるわけでもないし、自分の業務で手一杯など積極的にイベントや企画の担当をする人は少ないはずです。
だからこそ手をあげることで注目もあびますし、通常の業務だけでは繋がれない人と繋がれて社内人脈の拡大をしていくことができるのです。
まずは横を広げ、そして縦を広げていく
イベントなんてうちの会社は無いし、新入社員だから企画の担当なんてさせてもらえないよ…
そんな人もいると思います。そんな状況でいきなり上司と距離を縮めたり、接点を多く持ったりすることは容易ではありません。いきなり上司など縦にあたる人と人脈を持とうとせずに、まずは横とつながってみてください。
他部署の人や数年入社が早い人などです。ポイントは出来るかぎり他部署や他支店へ絡んでいくということ。
逆に注意すべきは、同部署の同期と親密になりすぎることです。仲間意識が強くなり、同調圧力が出来上がってしまいます。同部署の同期とは程よい距離を保ち、他部署や上司へと意識を向けておきましょう。
横がある程度広がると、自然と縦へも広がりますし、前項でおすすめした方法を使えば、縦の人脈も成長していきます。
ターゲットを絞って繋がる
最終的にどの人とつながりたいのかを明確にしておくことを忘れてはいけません。闇雲に多くの人とつながることは時間やお金を消費するだけになりかねません。
繋がりたい人と繋がることを目標に人脈を広げていくのです。
様々な世代の人と話題を共有できるように、経験や視野を広げておく
せっかく違う世代や他部署の人と繋がっても、自分に興味を示してくれないと人脈は広がりません。
印象を残すこと、魅力的な人になることは容易ではなく、それは誰もが持つ悩みでもあります。しかし、大事なのは聞く力と相手と共有できる何かを持っていること。
そのためには普段から幅広い分野に興味をもち、視野を広げておくことです。休日を利用して色んな経験をしておくこともお勧めします。海外に行ったり、習い事をしたり、そんな経験は話題に困ったときに助けてくれます。
繋がりを持ちたい!と思う人の好きな事をリサーチしておくのも良いでしょう。好きな子に振り向いてもらうときと一緒ですね。
社内で偉くなるから社外人脈ができる
社内で実績を残し、注目をされることで、社内におけるポジションが高くなります。
社内でのポジションが高まれば、重要な商談に抜擢され、社外の重要人物との接触する機会を与えてもらうことが増えてきます。
社外で意味のある人脈を持つためには、まずは社内での地位を高めていくことが重要といえるでしょう。
つまり、社外人脈というのは、社外にいる重要人物と繋がることであり、新人・若手のうちに形成される社外人脈は使えないと心得るべきです。
社外人脈を広げたいなら自分が社内のキーパーソンになるべし
そもそもキーパーソンとは何か?キーパーソンとは、商談などを進める際に決定権限をもつ人物や、その仕事をすすめるために必要な知識を十分に備えている人のことを指します。かつてはキーマンと呼ばれていましたが、ジェンダーレスの現代社会ではキーパーソンという呼び名が主流になりました。
そんな社外のキーパーソンと繋がるには、自分がキーパーソンになることです。なぜならキーパーソンとなる人は同じように権限や裁量権を持つ人物を好むからです。
まとめ
SNSや副業を通して安易に幅広い人と繋がれるようになりました。
しかし、人脈を作る際には闇雲に広げるのではなく、自分がこの先どうように歩んでいきたいか?そのためにはどのような人物と繋がるべきなのか?を考えるべきです。
社内にしっかりとした人脈がまだないならば、まずは社内に活かせる人脈がないかを探してみましょう。社内でもトップ層にいる人は自分では作り出せない人脈をもっていることがあります。無限に広がる社外人脈に期待するのも悪くはありませんが、身近な社内にも将来に役立つ人脈の糸口がきっと存在しています。
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